エアコン清掃費は退去時に借主負担?——請求されたら確認すべき3つのポイント

退去時の請求書に「エアコン内部清掃費 15,000円」——これを見て「え、エアコンの清掃代まで取られるの?」と思った方も多いでしょう。エアコン清掃費は、退去費用トラブルの定番項目です。
結論から言えば、通常使用による汚れのエアコン清掃費は貸主負担が原則です。ただし、タバコのヤニ汚れなど明らかに通常を超える汚れがある場合は借主負担になることも。この記事で線引きを明確にします。
- フィルター清掃 → 借主負担ゼロ(入居者自身が定期的に行うべき日常管理。未清掃でも追加費用は発生しない)
- 通常の内部清掃 → 本来は貸主負担(エアコン内部の専門的清掃は設備管理の一環)
- タバコのヤニなど過失汚れ → 借主負担の可能性あり
エアコン清掃費用の相場
| 清掃内容 | 相場 | 備考 |
|---|---|---|
| フィルター清掃 | 0〜2,000 円 | 入居者が自分で行うべきもの。請求不可 |
| 簡易内部洗浄(エアコン洗浄スプレー) | 3,000〜5,000 円 | 管理会社が簡易的に行うもの |
| 専門業者による分解洗浄 | 10,000〜20,000 円 | 完全分解して内部を高圧洗浄 |
| 室外機清掃 | 3,000〜5,000 円 | 通常は請求されない |
借主負担になるケース・ならないケース
【借主負担ゼロ】通常使用による内部汚れ
エアコンを普通に使っていれば、内部にはホコリやカビが付着します。これは設備の経年劣化(通常損耗)であり、清掃費用は貸主が負担すべきものです。大阪高裁平成25年判決でも「エアコン内部の専門的クリーニングは貸主の負担で行うべき」と判断されています。
【借主負担ゼロ】フィルター清掃の未実施
「フィルターを一度も掃除しなかったので追加清掃費がかかる」と言われても、支払う義務はありません。フィルター清掃の未実施によるエアコン内部の汚れは、通常使用の範囲内と判断されます。
【借主負担になる可能性あり】タバコのヤニ汚れ
室内で喫煙していた場合、エアコン内部にヤニが付着します。これは特別損耗と判断され、分解洗浄費用(10,000〜20,000 円)の借主負担になることがあります。ただし、入居年数が長い場合は減額交渉の余地があります。
【場合により減額可能】ペットの毛・臭い
ペット可物件で犬や猫を飼っていた場合、エアコン内部に毛や臭いが付着することがあります。これが「通常の範囲」かどうかはケースバイケースで、フィルター清掃で対応できる範囲なら借主負担ゼロ、分解洗浄が必要なレベルなら一部負担になることもあります。
エアコン清掃費を請求されたときの対処法
- 「通常使用による汚れであり、貸主負担です」と伝える——これだけで引き下がるケースが多数
- 大阪高裁平成25年判決を引用する——「エアコン内部の専門的クリーニングは貸主負担」と明示した判例がある
- タバコのヤニなど心当たりがある場合は減額交渉——入居年数が長いほど「経年劣化」と主張できる幅が広がる
- エアコン清掃費用だけに絞って争う——他の項目とまとめてゴネると交渉が長引く。金額も1〜2万円と少額なので、この項目だけに集中する
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よくある質問
通常使用であれば払う必要はありません。エアコン内部清掃は貸主の設備管理費用です。タバコのヤニなど明らかな過失汚れがある場合のみ借主負担になる可能性があります。
大阪高裁平成25年判決で「エアコン内部の専門的クリーニングは貸主の負担で行うべき」と判断されています。また、国交省ガイドラインでも「設備の通常のメンテナンスは貸主負担」とされています。
管理会社から追加清掃費を請求されることがありますが、法的には支払う義務はありません。フィルター清掃の未実施は通常使用の範囲内と判断されるためです。


