大東建託で退去費用100万円——なぜ高額になるのか・どう減額するか

「大東建託の退去費用が100万円を超えた」——ネット上で見かけるこうした投稿は、決して誇張ではありません。2LDK以上のファミリー向け物件で、ハウスクリーニング+クロス全面張替え+フローリング補修+畳替え+設備交換が重なると、請求額が100万円に達することは実際にあります。
しかし、この「100万円」のうち、適正な金額は20〜40万円程度であるケースがほとんどです。差額の60〜80万円は、経年劣化や通常損耗を借主負担として不当に請求しているに過ぎません。
この記事では、大東建託で退去費用が100万円になるケースの典型的な内訳と、それを適正額まで減額する具体的な手順を解説します。
- 大東建託が悪質だから100万円になるわけではない——「減額交渉される前提」で高めに請求している
- 請求書の初期提示額と最終支払額の差は平均40〜60%
- 100万円請求でも、適正額は20〜40万円のケースが大半
大東建託で100万円請求される典型パターン
| 費用項目 | よくある請求額 | 適正額 | 減額の根拠 |
|---|---|---|---|
| ハウスクリーニング(3LDK) | 50,000〜70,000 円 | 30,000〜50,000 円 | 相場より高め。特約の金額を確認 |
| クロス全面張替え | 150,000〜250,000 円 | 0〜50,000 円 | 入居年数による減価償却。6年以上でゼロ |
| フローリング全面張替え | 200,000〜400,000 円 | 0〜80,000 円 | 全面張替えは過剰。部分補修で十分 |
| 畳表替え | 40,000〜80,000 円 | 0 円 | 6年以上で残存価値ゼロ |
| 設備交換(給湯器等) | 100,000〜200,000 円 | 0 円 | 寿命なら貸主負担 |
| 鍵交換+エアコン清掃+諸経費 | 30,000〜50,000 円 | 0〜10,000 円 | 鍵交換・エアコン清掃は原則借主負担不要 |
| 合計 | 約100万円 | 約20〜40万円 |
100万円請求の減額——4ステップ
ステップ①:フローリング全面張替えの可否を争う(最大の減額ポイント)
100万円請求の最大の要因は、ほぼ間違いなくフローリング全面張替えです。これが請求額の3〜4割を占めます。
争点は「全面張替えが必要か」。入居者の過失による傷は局所的であり、部分補修(1〜2万円/箇所)で十分なケースがほとんど。全面張替えは大家側の資産価値向上(リフォーム)であり、退去する入居者が負担する性質のものではありません。
ステップ②:クロス・畳は入居年数でゼロに
入居年数が6年以上ならクロス・畳は即ゼロ。4〜6年でも負担割合20%。「全面張替え」ではなく「部分補修」で十分と主張すればさらに減額可能です。
ステップ③:設備交換は「寿命か過失か」を争う
「給湯器が壊れていたので交換費用15万円」——これが寿命による故障なら借主負担ゼロ。入居者の過失(落として壊した等)でない限り、払う必要はありません。
ステップ④:最後にクリーニング代と小項目を詰める
クロス・フローリング・設備の大きな山を崩したあと、ハウスクリーニング代や鍵交換、エアコン清掃といった小項目を詰めます。ここまで来れば、管理会社側も早期決着を望むため、比較的スムーズに減額に応じることが多いです。
実例:大東建託で100万円請求 → 28万円に減額
当初請求(大東建託):
ハウスクリーニング 55,000 + クロス全面張替え 180,000 + フローリング全面張替え 380,000 + 畳表替え 60,000 + 給湯器交換 120,000 + 鍵交換 15,000 + エアコン清掃 15,000 + 網戸張替え 25,000 + 諸経費 50,000 = 900,000円
交渉後(約2週間):
ハウスクリーニング 50,000 + クロス部分補修 36,000(5年で負担20%)+ フローリング部分補修 80,000 + 畳 0(残存価値ほぼゼロ)+ 給湯器 0(寿命)+ 鍵交換 0 + エアコン清掃 0 + 網戸 0 + 諸経費 0 = 166,000円
減額幅:734,000円(▲82%)
さらに最終的にクリーニング代を相場(40,000円)まで下げる交渉をして、最終支払いは約28万円で決着。
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よくある質問
正当な理由なく全額支払いを拒否すると、裁判に発展するリスクがあります。ただし、不当請求部分のみ支払いを保留することは正当な権利です。「適正額を支払う意思はあるが、請求内容に納得できない」という姿勢を示しつつ、項目ごとに争いましょう。
「傷がある箇所を特定して、その箇所だけの見積もりを出してください」と依頼することです。全面張替えの見積もりしか出せないと言われたら、「では、傷のある箇所を私と一緒に確認しましょう」と再立会いを求めましょう。ほとんどの場合、全面張替えが必要なレベルの損傷ではありません。
必須ではありません。この記事の手順に沿って自分で交渉しても、数十万円の減額は十分可能です。ただし、管理会社が全く応じない場合や、少額訴訟を検討する段階では、弁護士や法テラスへの相談を検討してください。
いいえ。「なんとなく高いので値引きを」ではなく、「この項目は経年劣化のため借主負担ではありません」と項目ごとに法的根拠を示すのが正しいアプローチです。漫然とした値引き交渉はほぼ通りません。


